夜空を飛び交い、幻想的な世界を演出するホタル。その発光は、雄がメスを誘う求愛のサインと考えられており、見る人々を魅了し、和みを与えてくれます。清少納言『枕草子』をはじめ、古今集、松尾芭蕉の俳句などにも登場するように、昔から人気のある昆虫の一つで、夏の訪れを告げる代表的な生き物として知られています。

 “春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明りて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。 夏は、夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし・・・”―――清少納言『枕草子』

“己が火を木々に蛍や花の宿”――松尾芭蕉

 しかし近年では、都市化に伴う宅地化・公害などでホタルのすむ環境が破壊され、ホタルを見ることができる場所が減っていると言われています。

 
 当館白玉の湯 泉慶・華鳳では、田園風景の広がる豊かな自然を利用し、昨年よりホタルの飼育を始めています。今年も泉慶玄関脇・料亭のせせらぎと華鳳裏手側の小川の中に、ゲンジボタル・ヘイケボタルの幼虫と、そのエサとなる「カワニナ」を放流しました。
 

そして、ホタルが舞った!

6月10日、午後7時30分華鳳裏手のホタルの小川で、光るホタルを見ることができました!

午後7時30分当初は、1つ2つ草むらでチラチラと光るだけでしたが、時間が経つにつれ光の数がどんどん増えて、夜空を舞う、美しい姿を見ることが出来ました。